Q46:タレント(男)と女優の夫婦のうち、女優が他の男性のマンションの合鍵をもって、自由に出入りしていたり、女優が仕事先の地方のホテルで隣同士の部屋を取り、男性が夜中に女優の部屋に入り、朝まで出てこなかった事実を週刊誌に写真を取られてしまいました。女優は涙を流して不倫を否定していました。これは、裁判になったらどうなりますか。

質問

タレント(男)と女優の夫婦のうち、女優が他の男性のマンションの合鍵をもって、自由に出入りしていたり、女優が仕事先の地方のホテルで隣同士の部屋を取り、男性が夜中に女優の部屋に入り、朝まで出てこなかった事実を週刊誌に写真を取られてしまいました。女優は涙を流して不倫を否定していました。これは、裁判になったらどうなりますか。

回答

不倫行為とは、特定の相手と複数の性行為を繰り返した場合に成立するというのが一応の定義とされています。慰謝料を請求する側は、この不倫行為を証拠を持って立証する必要があります。しかし、性行為の直接の証拠は、たとえばその写真にしても、部屋に隠しカメラでもない限りは、取ることができません。

けれども、通常は、ホテルの1室に二人でこもれば、中で性行為が行われているという蓋然性が生まれます。このホテルがラブホテルであれば、さらにその蓋然性が高くなります。また、2人が中にいる時間も、昼間であれば少なくとも2時間以上、夜であれば、宿伯していれば、その蓋然性は強まります。調査会社は、この証拠を取るために、2人がホテルに入ったところと、ホテルから出てきたところを時刻入りで写真を撮ります。

 しかし、女優が、その前の仕事が重労働だったので、ホテルではその男性にマッサージをしてもらっただけだと言い訳したらどうでしょう。ホテルの中で、マッサージをしていたのか、性行為に及んだかは、当人でなければわからないことです。

でも、ホテルで性行為に及んだとしても、すべての不倫当事者が、いやあ、中で打ち合わせをしていただけだ、とか、中でヨガのレッスンをしていただけとか言い張ったら、直接的な証拠のない限り、全て不倫は成立しないことになってしまいます。裁判では、直接的な証拠はなくても、いろいろな事実を複数積み重ね、その結果、裁判官は大体の心証を形成します。たとえば、女優が普段している結婚指輪を、その男性と会っているときだけ外している事実、ホテルで朝まで同室で宿泊した後の2人の朝食の取り方、地方に行くときの列車の中での2人の様子、その他の日常での2人の接触行動、等々。大体、男女が同室で一晩をあかし、中でマッサージをしていただけなどという説明は通りませんね。

例えば、裁判官は、判決で次のような表現をしています。

「既婚の配偶者のある女性が、~配偶者以外の男性と同じホテルの部屋に二人きりで宿泊した場合には、特段の事情のない限り、当該男性と性的な関係を持ったことが推認されるところ、本件では、上記特段の事情を認めるに足りる証拠はない」

ということは、逆に言うと、特段の事情を証拠をもって立証すれば、不倫とは認められない可能性をも示唆しているとも言えるのですが。

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